はじめに 記事をお届けするに当たり、この度の九州豪雨と山形沖の地震災害、並びに近年の北海道・関西地方、並びに中国四国・九州地方他、多くの大雨・地震災害で未だ行方不明、並びに亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。
日本では北海道のみに棲むナキウサギ。時に哲学者のように空を見上げている。
「北海道のわが村は美しいから来てみなさい、まさか来ないつもりではないだろうねぇ…」と睨んでいるような・・・
北海道 しらひげの滝。涼しそうですね~
北海道 カムイワッカ湯の滝 アイヌ語で神の水を意味する温泉が流れ出る滝です
北海道 早朝の知床峠
「知床(しれとこ)の岬に はまなすの咲くころ思い出しておくれ 俺たちのことを飲んで騒いで 丘にのぼれば遥(はる)か国後(くなしり)に 白夜(びゃくや)は明ける」
峠の向こうから作詞・作曲者 森繫久彌氏の歌声が聞こえてくるようです・・・
北海道 三里浜の夕暮れ
北海道滝瀬海岸 白い壁
冬にはこんな光景も…北海道雪上の馬群。いつしか知らぬ間に一年が通り過ぎて往きます…
「わが村は美しく-北海道」運動とは
参加しよう-中心となるのは、地域に住む人々
「わが村は美しく-北海道」運動は、
北海道の農林水産業をもっと豊かにするためにスタートしました。
この運動の中心となるのは、地域の住民の方たちです。それぞれの地域に大切なもの、「地域の資源」をみつけましょう。
北海道の豊かな未来は「わが村」の小さな取組から始まります。
広げよう-活動の輪を大きく、自由に
「わが村は美しく-北海道」運動は、
北海道内各地での住民主体の地域活性化活動を支援するとともに、貴重な地域資源情報として事業の推進に役立て、農山漁村の発展に寄与することを目的に運動の一環として、コンクールを開催しています。
コンクールは、道内各地で地域の魅力と活力を高めようとする地域住民の努力と行動に光をあて、全国に伝えるとともに、活動を支援し波及させていくことによって、農山漁村の新たな発展を目指します。
伝えよう-北海道の「いいもの」を、もっと外へ
「わが村は美しく-北海道」運動は、
「景観」「地域特産物」「人の交流」を3つの大きな柱として展開しています。
この運動を通じて、北海道にあるたくさんの「いいもの」をできるだけ多くの人に伝えます。
そして、世界に誇ることのできる、私たちの豊かな北海道を未来へと受け継いでいくことをめざします。
~「わが村は美しく-北海道」運動を始めるに当たって参考としたという
ドイツ連邦共和国の取組事例を見てみましょう~
ドイツ連邦共和国
Unser Dorf soll schöner werden Unser Dorf soll schöner werden - Unser Dorf hat Zukunft Unser Dorf hat Zukunft
「わが村は美しくーわが村には未来がある」
コンクールの概要
1 コンクールの歴史
・1961年 マイナウ島の会議を主催したドイツ造園協会の働き掛けによって連邦の行事となった。(「マイナウの緑の憲章」は国土保全、国土計画、環境保全に大きな意味を持つ。)
・その後、1997年までは隔年に実施。2001年からは2年置きに実施。
・第1回は1970地区それ以降は5,000地区を超えて参加。
2 コンクールの視点の変遷
・当初は 、花や緑で美しく飾る、花いっぱい運動のようだった。
・次第に経済的な発展や生態系保全が重視。
・また、生活の質を維持する視点から市民の参加や自助努力を重視。
3 サブタイトル=「わが村には未来がある」
・近年、村の持続的発展を重視するコンクールとしたため、「わが村には未来がある」を
サブタイトルとした。
・政府として、村の生活の質が向上し、未来へ向けての持続可能な農村がつくられることを、政策としても期待。
Unser Dorf soll schöner werden - Unser Dorf hat Zukunft
コンクールの目的
(コンクール募集要領から)
・ 農村空間は多様性と独自性に特徴。そこは経済空間及び文化空間。
伝統的に農林業によって利用され、居住と仕事と休養の重要な場所。
さらにそこは、自然と環境の重要な調整機能を備えた成長する人文景観。
・ 農村空間における 農村空間における村の未来は、住民生活の質の維持と発展、及び住民の身近な生活空間における経済的、社会的、文化的、生態的ポテンシャルの利用に決定的に依存。
・ 村の持続的及び一層の発展のためには、住民自身が自治体と連携により達成可能 住民 の 達成可能。住民への情報提供と動機付けが不可欠。
・ コンクールは 、住民の自己責任を強化し、農村空間の発展に寄与することを期待。
Unser Dorf soll schöner werden - Unser Dorf hat Zukunft
コンクールにおける重要な視点
1 地域における村の展望を共同で発展、村の展望を共同で発展させ、持続的に実施すること
2 経済的な潜在性を把握し、利用すること
3 村における社会的、文化的生活を強化すること
4 価値ある歴史的建造物を含む独特な村落の構造を保存し、発展させること
5 田園風景を保全し、居住・経済・保養の場としての村落を発展させる際、自然と環境の重要性を自覚し、さらに意識を高めること
審査基準
・ 構想及びその実現 10 P
・ 経済的発展及びイニシアチブ 15 P
・ 社会的及び文化的生活 20 P
・ 建築の形成及び発展 20 P
・ 緑の形成及び発展 20 P
・ 景観の中における村落 15 P
Unser Dorf soll schöner werden - Unser Dorf hat Zukunft
コンクールの実施概要
1 実施方法
・ 3年に1回実施。人口3,000人未満の市町村に参加資格。
・ 大部分の州では、郡(地方自治体)、地域行政区(州内を区分した区域)、
州の三つのレベルで実施。
・ 州の上位入賞地区が連邦コンク ルに参加し 全地区が 州の上位入賞地区が連邦コンク
ールに参加し、全地区が金 銀 銅賞 、銀、銅賞を受賞。
2 主催等
・ 後援者= 連邦大統領
・ 主催=連邦消費者保護食料農業省
事例紹介
2004年コンクールにおいて金賞を受賞した二つの村を紹介。
事例 1
ヘッディングハウゼン(Heddinghausen)村(Nordrhein-Westfalen州Numbrecht市)
・ 人口=290人 ・ 面積=314ha
・農業を止めても 家廻りや納屋はきちんと管理
・農業を止めても、家廻りや納屋はきちんと管理
・草地内にポツンポツンと果樹を植えることが特徴
・村人が共同で舗装道を砂利道に変え、歩行者専用道路にしたところもある。
・道路法面保護は地域に生息する植生とした
・コンサートホールを、楽団員45名の家からの寄付やボランティアだけで建てた
・村人達の共同活動の場となっており、 共同体意識を高める場ともなっている
事例 2
ゲルスバ ッハ(Gersbach)村(Baden-Württemberb州Schopfheim市)
・ 人口=700人 ・ 面積=2,409ha
・酪農教育のために、散策路にも教育用看板を設置している(牛の学習小道)
・グリーンツーリズムに力を入れている
Unser Dorf soll schöner werden - Unser Dorf hat Zukunft
活動の評価と特色
1 評価(金賞)
ヘディングハウゼン(Heddinghausen)村;
・ 人口増加を抑え、村が村らしく位置するために活動してきた。
・ 市民バスの運営、青少年参加の楽団などの共同活動が活発であります。
・ 村の生活の質を高める活動が高評価。
ゲルスバッハ(Gersbach)村;
・ 農業振興のため、伝統牛肉をレストランなどに産直でなどを売り込む。
・ 農家と観光業者が一緒になって「牛の学習小道」などを整備し、一緒になってグリーンツーリズムを進めています。
・ 地域経済力の強化が高評価。
2 運動の取り組み状況
・ リーダーが中心となり村人を纏め、地域の課題を探し、行政とも連携しました。
・ 土地利用規制や村の条例などの整備や、住民への啓蒙活動をしています。
・ 廃屋や畜舎などを共同で改築し 再利用を図 ている 廃屋や畜舎などを共同で改築し、再利用を図っています。
3 今後の課題
・ 共同活動が、村人の生活の質を高めるという認識を持つことが必要。
・ 定期的な活動を行うことにより共同の活動を続けるという意識を持たせるとともに、リーダーの育成。
「わが村は美しく-北海道」運動ロゴマーク
「大」は北海道の広大な大地、「人、人、人」はみんなで参加し、運動の考え方を共有しよう、みんなに伝えよう、「 \ / 」は広げよう、発展させよう、という意味をイメージしています。
赤は「北海道の人たちの地域づくりのモチベーション、熱い思い」を、緑は「北海道の有する豊かな自然、森や木(山村)、農地の緑(農村)」を、そして青は「北海道の水の清さと綺麗な空気、豊かな海(漁村)」をイメージしています。
ロゴマークは、「わが村は美しく-北海道」運動の趣旨に賛同し、運動を応援していただける方々に広く使用していただくものです。
詳しくは「ロゴマークの使用について」下記にご確認ください
お問合せ先
農業水産部 農業振興課 農村地域振興第2係
電話番号:011-709-2311(内線5685)
付記
ヘッディングハウゼン(Heddinghausen)村(Nordrhein-Westfalen州Numbrecht市)はデュッセルドルフやケルンから日帰りで行ける距離にあり、ご興味のおありの方は、ケルンメッセ(ケルン国際見本市)、ケルン大聖堂などに行かれた折にご視察ください。
(村の位置はグーグルマップで検索してください、確認できます。)
ローテンブルクやディンケルスビュール等の観光地と違い、静かで落ち着いた村です。
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
協力(順不同・敬称略)
国土交通省 北海道開発局
〒060-8511 札幌市北区北8条西2丁目札幌第1合同庁舎 電話番号: 011-709-2311(大代表)
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。
0コメント