ZIPANG-3 TOKIO 2020 ~創る・繋つながる・伝える~高校伝フェス「令和元年度全国高校生伝統文化フェスティバル」開催決定

はじめに 記事をお届けするに当たり、この度の九州豪雨と山形沖の地震災害、並びに近年の北海道・関西地方、並びに中国四国・九州地方他、多くの大雨・地震災害で未だ行方不明、並びに亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。


花巻「鹿踊(ししおどり)」毎年,地元の祭りや老人施設の慰問など年間約30回の公演を行っている。9月に行われる「花巻まつり」は,20を超える鹿踊の団体が路上で競演し迫力があり,落合鹿踊保存会と共に参加している。


文化庁,京都府及び京都府高等学校文化連盟の共催により,日本の伝統文化の継承・発展に取り組む高校生の「晴れ」の舞台となる「全国高校生伝統文化フェスティバル」(以下,「全国高校伝フェス」)を下記のとおり開催いたします。

また,全国高校伝フェスのプログラム「伝統芸能選抜公演」に出演する高等学校が決まりましたので,お知らせします。

今後,開催に向けて,京都府内高校生から構成される「おもてなし隊」による出演校等の受け入れ準備を進めていきます。


令和元年度全国高校生伝統文化フェスティバルの概要

1.伝統芸能選抜公演

・開 催 日 時 令和元年 12 月 15 日(日) 午後1時~午後4時 30 分

・会 場 京都コンサートホール(京都市左京区下鴨半木町1-26)

・大会テーマ 『大切にしたい日本のこころ』

・内 容 等 開会式(プロローグ,歓迎プログラム)

全国校公演(郷土芸能・日本音楽・吟詠剣詩舞各部門)

京都府内特別支援学校生徒作品展示,交流呈茶(有料・定員有) 等


・全国校公演の出演校(企画委員会において選考)


※特別枠:伝統芸能の継承・発展に対する特色ある取組を行っている,これまで出場機会がなかった高校を対象に,都道府県高等学校文化連盟の推薦により決定。

○郷土芸能(和太鼓)部門

石川県立輪島高等学校

○日本音楽部門

名古屋市立菊里高等学校,関西創価高等学校

○吟詠剣詩舞部門

佐賀県高等学校文化連盟 吟詠剣詩舞専門部


2.茶道フェスティバル

・開催日時

令和元年12月14日(土)・15日(日)

・会場

京都府立京都学・歴彩館(京都市左京区下鴨半木町1-29),京都コンサートホール

・大会テーマ

『一期一会心かよわせて』

・内容等

14日記念講演,高校生による歓迎呈茶,ポスターセッション等
15日伝統芸能選抜公演観覧者への交流呈茶(有料・定員有)
茶道に関わる体験・研修等(茶道フェス参加校対象)

全国高校伝フェスの詳細プログラム及び一般観覧者の募集については,10 月に報道発表する予定です。


令和元年度全国高校生伝統文化フェスティバルー伝統芸能選抜公演ー
【全国出演校 学校紹介】


■開催概要

日 時:令和元年12月15日(日)11時開場,13時開演,16時30分終演予定
会 場:京都コンサートホール 大ホール(京都市左京区下鴨半木町1-26)

■主 催

文化庁,京都府,京都府高等学校文化連盟

■特別後援

公益社団法人全国高等学校文化連盟

■後 援

京都市,京都府教育委員会,京都市教育委員会,関西広域連合,京都府公立高等学校長会,京都府私立中学高等学校連合会,京都商工会議所,一般社団法人京都経済同友会,京都新聞,朝日新聞社,毎日新聞社,読売新聞京都総局,産経新聞社,日本経済新聞社大阪本社

■内 容

令和元年度全国高校生伝統文化フェスティバルー伝統芸能選抜公演-

○郷土芸能部門
岩手県立花巻農業高等学校「鹿踊(ししおどり)」
神戸市立神港橘高等学校「獅子舞・龍舞」
沖縄県立八重山高等学校「八重山芸能」
熊本県立鹿本農業高等学校「肥後民謡」(特別枠)
石川県立輪島高等学校「和太鼓」

○日本音楽部門
名古屋市立菊里高等学校「箏曲」
関西創価高等学校「箏曲」

○吟詠剣詩舞部門
佐賀県高等学校文化連盟 吟詠剣詩舞専門部「吟詠剣詩舞」


参考「郷土芸能」 

岩手県の無形民俗文化財 鹿踊り(ししおどり)と宮沢賢治の童話に読む『鹿踊り』の物語り


鹿踊り

今から一千年余前〜天歴5年(951年)9月16日=62代村上天皇の時代〜鞍馬山附近に庵を建て修行していた京都東山の六波羅密寺の開祖である空也上人は、時折り庵の周囲に戯れ遊ぶ8頭連れの野鹿を殊の他可愛がっておりました。

鹿は、空也上人になつき、そばを去りませんでしたが、ある日、このうちの1頭が心ない狩人の弓矢で射殺されてしまいました。

上人は、哀れに思いこれを貰い受け埋葬し、その皮を村人に着せて鹿の遊び戯れる様に踊らせて冥福を祈り供養したのが「鹿踊」の始まりと伝えられています。



鹿踊の様式は「幕踊り」と「太鼓踊り」に大別

県内に伝わる「鹿踊(ししおどり)」は県南地方に伝わる「鹿」の字をあてた太鼓系の「鹿踊」と、遠野・県北地方に伝わる幕踊系の「獅子」(一部には「鹿子」)の字をあてた「獅子踊」があります。



太鼓系の鹿踊は宮城県北から岩手県南の旧伊達藩を中心に数多く伝承されており、囃子がなく各踊り手が歌を歌い、太鼓を打ち鳴らしながら2~3mのササラ竹を背負い、獅子頭をいただいて踊るもので、鬼剣舞の「勇壮」「華麗」に対し「重厚」「律動」の芸能といえます。

地域の平安と悪霊の退散を祈願する舞、といわれる鹿踊。貴重な民俗芸能として、岩手県の無形民俗文化財に指定されています。様式は「幕踊り」と「太鼓踊り」に大別されますが、花巻の鹿踊の多くは「太鼓踊り系」。



腹に太鼓を下げ、それぞれの踊り手が歌をうたい、太鼓を打ち鳴らしながら踊るのが特徴です。装束は、馬の黒い長毛をカシラのザイ(髪)とし、本物の鹿の角を立てます。背には腰差しのササラと呼ばれる竹を一対つけ、それが頭上高くかかげられているのが印象的です。


9月中旬に行われる「花巻まつり」では、県内の約30団体が一堂に会し、それぞれに伝わる鹿踊を披露します。ササラを振り、太鼓を打ち鳴らしながら、時にダイナミックに、時に繊細に舞う鹿踊。


宮沢賢治の童話に読む「鹿踊」の物語り―

「鹿踊のはじまり」

風が語った物語

夕日の野原で疲れて「わたくし」が眠ると、「ざあざあ吹いてゐた風が、だんだん人のことばにきこえ、やがてそれは、いま北上(きたかみ)の山の方や、野原に行はれてゐた鹿踊(ししおど)りの、ほんたうの精神を語りました。」というように、この話も「サガレンの八月」などと同様に風の語った話に耳を傾けるというはじまり方をします。

鹿踊り

鹿踊りは、大きな角のついた鹿の頭をいただく人たちが踊る伝統的な芸能で、6頭あるいは8頭の鹿が踊るという踊りが好きだった賢治は、この踊りから鹿の気持ちになりきるような精神のありようを感じとったのだと思われます。

湯治に出かけた嘉十

小さな畑を開いて粟(あわ)や稗(ひえ)をつくっている嘉十は木から落ちて膝を悪くし、小屋がけして湯治をするために西の山の湯のわく所にでかける。太陽が西に傾くころ、芝草に荷物をおろして休み、栃(とち)と粟のだんごを出して食べる。


食べ残しの団子を鹿に置いていく

食べ残した栃の団子を「こいづば鹿(しか)さ呉(け)でやべか。それ、鹿、来て喰(け)」と言って、白い花の下において歩きはじめる。しばらくして嘉十は手拭いを置き忘れたのに気づいて、もどってみるともう鹿の気配がするのだった。

鹿との交換

すすきの隙間から息をこらして見ていると、6匹くらいの鹿が、環になって回っていて、その真ん中に嘉十が忘れた手拭いがある。鹿たちは、見なれない手拭いに何者だろうとこわごわ近寄ったり、逃げたりしている。「嘉十はにはかに耳がきいんと鳴りました。そしてがたがたふるへました。鹿どもの風にゆれる草穂(くさぼ)のやうな気持ちが、波になつて伝はつて来たのでした。」という高揚した気持ちになり、嘉十には鹿の語り合いが聞こえはじめます。

夕日を見て鹿が歌う

やがて、太陽がはんの木の梢の中ほどにかかると、鹿たちは一列に太陽に向いて、細い声で順にうたいだす。2番目の鹿の歌は

「お日さんを せながさしよへば、はんの木(き)もくだげで光る、鉄のかんがみ。」



参考


「ハンノキ」とは

カバノキ科ハンノキ属。落葉高木。

開墾の意の古語「墾(はり)」がもとで、古名「榛の木(ハリノキ)」となった。
北海道、本州、四国、九州、沖縄、台湾、朝鮮、中国、ウスリー に分布する。
湿原のような過湿地において森林を形成する数少ない樹木である。


根には放線菌が共生してお り、根粒を形成している。放線菌は空中窒素固定能力があり、湿原のような貧栄養環境においても高木として生長できるのである。
高さは15-20m、直径60cmほどになる。樹皮は紫褐色で不規則に浅く裂けて小さく割れてはがれる。11-4月頃、葉に先だって単性花をつける。


雄花穂は黒褐色の円柱形で尾状に垂れ、雌花穂は楕円形で紅紫色を帯び雄花穂の下部につける。花はあまり目立たない。果実は松かさ状で10月頃熟す。葉は有柄で長さ5-13cmの長楕円形。縁に細鋸歯があり、基部はくさび型で先端も尖る。葉脈の側脈は7~9対。表面は無毛で鈍い光沢があり、裏面はほとんど無毛で、葉脈の脈腋にわずかに毛がある。

ハンノキからは良質の炭ができるので、炭を生産していた時代には盛んに伐採されたという。近年は沼沢地の開発などにより減少しつつあるが、部分的には山間の水田耕作放棄により新たに発達しつつある所も見られる。

材は薪炭・建築・器具・楽器用に使用される。樹皮、果実は、古く染料にしていた。

最近ではそのフィトンチッド効果から消臭・抗菌などの製品が商品化される一方、鳥インフルエンザの特効薬としても注目されている。またメタボリックシンドロームや糖尿病にも効果があると報告されている。



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使



協力(順不同・敬称略)

文化庁 〒100-8959 東京都千代田区霞が関3丁目2番2号 電話番号(代表)03(5253)4111

一般社団法人 花巻観光協会 〒025-0004 岩手県花巻市葛3-183-1 電話: 0198-29-4522

世界の樹木 



※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。


ZIPANG-3 TOKIO 2020

2020年東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、神社仏閣、祭礼、伝統芸能、風習、匠の技の美、世界遺産、日本遺産、国宝等サイトを通じて平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

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