ZIPANG-3 TOKIO 2020 ~ 瀬戸市制施行90周年 ~ 全国最大の規模 「第88回せともの祭」開催のご案内

はじめに 記事をお届けするに当たり、このたびの関東地域を中心とする暴風雨により被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。


瀬戸

陸地の通路が狭く、谷と谷が向かい合わせの土地「背戸」が由来と言われ、「陶所」=「すえと」が転じて「瀬戸」になったという俗説もあり。


周囲を標高100~300mの小高い山々に囲まれ、気候も温暖です。


面積:111.40km² 総人口:130,047人
※ 2018(平成30)年3月現在


気候:平均気温 16.4℃、降水量 1,667.5mm
※2016(平成28)年


名産:窯業、赤津焼(伝統的工芸品)、瀬戸染付焼(伝統的工芸品)、セトノベルティ、 碍子、ファインセラミックス、ガラス工芸品、瀬戸焼そば、五目めし、瀬戸の豚など


やきもの事業所数:189、就業人数:2,654人 ※2013(平成25)年
(全盛期[1978年]の事業所数:1,666、就業人数:14,693人)


瀬戸は、古代以来、陶器の産地として知られており、江戸時代後期に磁器製作技術が導入されると、その生産は一層隆盛をきたしました。



せともの祭とは?

せともの祭は、磁祖加藤民吉翁の遺徳をたたえる産業祭として昭和7年に開催されました。 今回で88回目を迎え、お祭り2日間は、数多くの行事が開催されます。なかでも「せともの大廉売市」は全国津々浦々から数十万人の人出でにぎわい、今日では全国最大の規模といわれています。


今年は、磁祖加藤民吉に関する各種催し物があります。


窯神神社と磁祖 加藤民吉… 

窯神神社は、磁祖・加藤民吉を祀る神社です。
全国に知られるせともの祭りはこの神社の神事です。境内には民吉像と登り窯を模した珍しい社があり、民吉の遺徳を偲ぶことができます。遠方には、セトキャニオンと呼ばれる陶土採掘場を望めます。江戸時代に磁器の製法を学ぶため九州有田に修業に行き、 瀬戸に技術を伝え、陶磁器産業の発展に貢献しました。


瀬戸の見どころ・旧跡

1200年以上の歴史を誇る由緒ある深川神社。宝物殿には国の重要文化財に指定されている陶製の狛犬と、市指定文化財の「永享年銘梵鏡」が奉納されています。隣には陶祖藤四郎を祀る陶彦神社があります。

陶祖・加藤四郎左エ門景正(藤四郎)作と伝えられています。大正2年(1913)国宝に、昭和25年(1950)には重要文化財に指定されました。鎌倉時代の作と見なされ灰釉(かいゆう)の狛犬でわが国における陶狛の太宗とされる逸品です。古くは雌雄(阿吽)一対であったが、そのうち一箇が盗難にあったと言われており、現在は、吽形だけとなっています。


その胎土は緻密で堅く焼けしまり、へらの跡も鋭く、たてがみは櫛目を使って美しい仕上がりです。全体に淡黄緑色の灰釉が施され、その姿は精悍さに溢れているが、表情にはどこか親しみやすさを感じさせるところがあります。残念ながら、約200年前の神社の火災時に前肢を損傷し、現在は、一部木製で修復されています。


拝観ご希望の方は社務所までお申し出下さい。


拝観時間:午前9時~午後4時
拝観料:200円
※10月下旬から11月中の土、日曜日は、拝観できません。
※上記以外でも神事が行われる場合は、拝観できません。


重要有形民俗文化財

瀬戸は、古代以来、陶器の産地として知られており、江戸時代後期に磁器製作技術が導入されると、その生産は一層隆盛をきたした。


全国最大級の陶磁器イベント


中心市街地を流れる瀬戸川沿いに約200軒のせともの店が立ち並ぶ“せともの大廉売市”は見ごたえ満点。 「瀬戸の窯元ゾーン」や「若手作家ゾーン」などでお気に入りの逸品を探してみては。 他にも、伝統的工芸品「瀬戸染付焼」を見る・買う・体験するの3つを楽しめる“青の広場”など瀬戸焼の魅力を堪能できます。

瀬戸川沿いの廉売市会場では、お店の人との値段交渉も楽しみの一つです


伝統的工芸品「瀬戸焼 染付」
白地に青色の顔料(呉須)で絵付けされた焼きもの。風鈴が涼やかですね~


せと・まるっとミュージアム大回遊「ゆるり秋の窯めぐり」

赤津窯の里めぐり・水野窯めぐり・しなの工房めぐり。それぞれの地域ごとでおもてなしのイベントを開催。(お問い合わせ 瀬戸市まるっとミュージアム TEL:0561-85-2730)


2022年(第91回せともの祭)に生誕250周年を迎える加藤民吉翁にまつわるイベントも多数開催します。 初日の夜には約1,000発の花火が秋の夜空を美しく彩り、お祭りに華を添えす。


◆日時

令和元年9月14日(土)・15日(日)
14日:午前9時から午後8時まで、15日:午前9時から午後7時まで

◆開催場所

名鉄瀬戸線「尾張瀬戸駅」周辺及び瀬戸市内一円

◆問い合わせ先  瀬戸市まるっとミュージアム・観光協会 TEL:0561-85-2730  



編集後記

昔々のことです。お話を伺う為に加藤唐九郎翁をお訪ねしたことがあります。
丁度、お昼時で失礼かと躊躇し後刻出直してきますと申し上げたら、「私も昼をするところだから一緒に食べていきなさい」言われ、瀬戸の名物「五目めし(まぜご飯)」※のおよばれに与ったことを想い出しました。


※名古屋では、親がニンジン嫌いの子供に食べさせる工夫として、細かく刻んだニンジンを入れるのでニンジンご飯とも呼んでいました(ひょっとすると、その呼び名は我が家だけだったのであろうか・・・?)


五目めし(まぜご飯)があまり美味しいので、おずおずお代わりを乞うと ……


唐九郎翁はにんまりとこう申されました。


「瀬戸のやきもの職人(陶芸家)は、土を捏ねるよりもまず先に、五目めし(まぜご飯)を美味しく焚けないと一人前とは言えないんだよ」・・・ お相撲さんのちゃんこ鍋と一緒でね、家族で仕事をしているところが多いので一般家庭のように栄養のバランスを考えてご飯とおかずを別々に作る暇はないのでね、五目めし(まぜご飯)なら腹も膨れるし、色々入っているから栄養も取れる、後片付けも楽でいい!」


なるほど、やきもの一筋=五目めし(まぜご飯)一筋かと感心したものです。
あと、小生の知る限りでは、瀬戸の食文化といえば芳ばしい鰻ですか~


鰻と言えば美濃焼の里で食べた鰻も美味しかった。


やきものの里と五目めし(まぜご飯)や鰻は切っても切り離せないものなんだろうか~


瀬戸、越前、常滑、信楽、丹波、備前のやきもの日本遺産の「日本六古窯」の食文化について調べてみたくなりました。


一方で同じ東海地方でも郡上市美並町での鰻は鬼退治をした神の使いとして今でも崇められています。


星宮神社の境内の側を流れる粥川では沢山の鰻が泳いでいますが、土地の人々は決して食べないそうです。だから鰻は丸々肥えて如何にも美味そうだとか……


(小生含む鰻好きマニアは滅多に近づくべからず……)


ありがとうございました。 



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使



協力(順不同・敬称略)

瀬戸市まるっとミュージアム・観光協会
〒489-0813 愛知県瀬戸市蔵所町1番地の1 TEL:0561-85-2730

一般社団法人 愛知県観光協会
〒450-0002 名古屋市中村区名駅4-4-38 愛知県産業労働センター1階 TEL 052-581-5788



※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。   


ZIPANG-3 TOKIO 2020

2020年東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、神社仏閣、祭礼、伝統芸能、風習、匠の技の美、世界遺産、日本遺産、国宝等サイトを通じて平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

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