ZIPANG-3 TOKIO 2020 環境省地球温暖化対策について「東京モーターショー2019」に‟COOL CHOICE”のブース展開!

はじめに 記事をお届けするに当たり、このたび関東・東北地域を直撃した、強烈な台風19号による被害は特に大雨による水害で亡くなられた方々を始め、多岐に亘って被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。
  

小國杉

環境省は、「東京モーターショー2019」にブースを展開し、1)植物由来の新素材「セルロースナノファイバー(CNF)」を用いた、木から作る軽量化した自動車、2)青色発光ダイオードに代表されるノーベル賞受賞技術である窒化ガリウムを用いたパワーエレクトロニクスで駆動する超省エネ電気自動車、3)地球温暖化対策に資するあらゆる「賢い選択」を促す取組である「COOL CHOICE」についてご紹介します。

「東京モーターショー2019」の概要
【日時】 2019年10月24日(木)~11月4日(月・祝)
【場所】 東京ビッグサイト [青海展示棟Bホール](東京都江東区青海1丁目2番33号)
【主催】 一般社団法人 日本自動車工業会


環境省ブースの展示・紹介内容

(1)セルロースナノファイバー(CNF)を用いた軽量化自動車

CNFを用いた各種部品を搭載した軽量化自動車「Nano Cellulose Vehicle(NCV)」は、研究機関、企業等のサプライチェーンで構成された一気通貫のコンソーシアムにより開発されました。


今回、量産化を目指した仕様では世界初となるCNF活用部品を搭載したコンセプトカーを初公開します。


【CNFの特徴】

① 軽く強い

鋼鉄の5分の1の軽さで5倍以上の強度を有する次世代高機能素材で、樹脂・金属・ガラス素材の代替素材として活用することが可能。コンセプトカーでは、ドアトリム、ボンネット、ルーフパネル等の部品にCNFを活用して、部品単体では最大で5割程度の軽量化を、車体全体で1割以上の軽量化を実現!

② 循環する資源

森林資源や農業廃棄物等の植物性資源から生産可能なカーボンニュートラルな素材。地域の未利用バイオマス資源からCNFを生産し活用することで、地域経済の発展に期待。あわせて、プラスチックの代替素材としての可能性を有しており、海洋汚染問題の解決にも期待!

③ 地球に優しい

車体軽量化に伴う燃費改善による走行段階でのCO2排出削減の他、素材製造段階から廃棄・リサイクル段階までのライフサイクル全体でCO2排出量を約1割削減(見込み)! 各部材に適用した技術の詳細は、別の機会にご紹介いたします。


(2)窒化ガリウム(GaN)を用いた超省エネルギー自動車

次世代パワー半導体材料として期待されているGaN技術を電気自動車の各機器に応用した次世代モビリティ「All GaN Vehicle(AGV) 」は、ノーベル物理学賞を受賞した天野 浩教授主導の下、研究機関と企業のオープンイノベーション体制で開発を行っています。


本事業では、20%のCO2排出量削減を目指し、インバータ、コンバータなど車載電力変換器、レーザ照明装置などの開発を進めるとともに、これらを車両に搭載してCO2排出量低減効果を検証しています。今般、世界で初めてGaNインバータで電気自動車を開発し、テスト走行に成功しました。世界初のGaNを用いた超省エネルギーコンセプトカーを初公開します。


【AGVの特徴】

① 乗客に優しい

電気効率98%を超える超高効率のGaNインバータは高周波モーター駆動を可能とするため、従来のモーターで課題となっていた電磁ノイズを低減し、快適なキャビン空間を実現!


② 作り手に優しい

GaNは、あらゆる電気機器に搭載されている半導体のエネルギー損失を抜本的(10分の1程度)に低減する次世代素材。インバータ、コンバータ、充電器などに窒化ガリウム技術を適用させ、徹底的に電気ロスを削減することで、電費性能の20%改善(対従来技術)、パワーモジュールの体積を従来の30%低減を目指しており、電池パック数の削減や電気系統の小型化が可能となり、車のデザイン自由度が飛躍的に向上!


③ 地球に優しい

電気ロスの削減と電気系統の小型化・軽量化により、従来のパワーエレクトロニクス技術に対して走行時のCO2排出量を約2割低減(見込み)! AGVの詳細については別の機会にご紹介いたします。


(3)COOL CHOICE(未来のために、いま選ぼう。)

脱炭素社会づくりに貢献する「製品への買換え」、「サービスの利用」、「ライフスタイルの転換」など、快適で経済的な暮らしにつながるあらゆる「賢い選択」をしていこうという「COOL CHOICE」の取組を紹介します。


モータージャーナリストによる講演会、ドライブシミュレーターやゲームを通じたエコドライブの体験等、未来のために、いまできる取組を呼び掛けます。


【モータージャーナリストによる講演会について】

※講師等については調整中

・講師

吉田 由美 氏(自動車評論家、日本自動車ジャーナリスト協会理事)

・開催日時

10月26日(土)①14時30分~15時00分、②16時30分~17時00分

11月 2日(土)①13時30分~14時00分、②15時00分~15時30分


「COOL CHOICE」とは

「COOL CHOICE」とは、2030年度に温室効果ガスの排出量を2013年度比で26%削減するという目標達成のため、脱炭素社会づくりに貢献する製品への 買換え・サービスの利用・ライフスタイルの選択など、地球温暖化対策に資する「賢い選択」をしていこうという取組のことです。



参考

NCV(Nano Cellulose Vehicle)プロジェクト


プロジェクト概要

鋼鉄の5分の1の軽さで5倍以上の強度を有する次世代素材CNF(セルロースナノファイバー)を活用し、令和2年(西暦2020年).に自動車で10%程度の軽量化を目標とするNCV(Nano Cellulose Vehicle)プロジェクト(平成28年始動)を実施しています。


京都大学をはじめ22の大学、研究機関、企業等のサプライチェーンで構成される一気通貫のコンソーシアムを2016年10月26日に設立し、CNFを活用した材料、部材、自動車部品等の製品開発及び各段階の性能評価、CO2削減効果の評価・検証に取り組んでいます。


NCV(Nano Cellulose Vehicle)プロジェクトについて

本事業は、国内市場規模が大きく、CO2削減ポテンシャルの大きい自動車(内装、外装等)、家電(送風ファン等)、住宅・建材(窓枠、断熱材、構造材等)、再エネ(風力ブレード等)、業務・産業機械(空調ブレード等)等の分野において、材料メーカーおよび製品メーカーのそれぞれと連携し、CNF軽量材料(複合樹脂)等の用途開発を実施するとともに、特に自動車部門でCNF軽量材料を実機に搭載することで軽量化によるCO2削減効果(例:自動車の燃費改善)等の性能評価および早期社会実装に向けた導入実証を行います。


これにより、製品製造時や社会実装時における課題を解決し、そのノウハウを蓄積することで、地球温暖化対策に多大なる貢献が期待されるCNFの早期社会実装を実現することを目的とします。


プロジェクトの概要

二酸化炭素削減を目的とし、セルロースナノファイバー(CNF)を複合化した樹脂材料で部品を試作し、自動車に搭載することで、複合樹脂~最終製品までの一連の流れを俯瞰した、性能評価・検証を実施する。


共同実施機関 21機関

●京都大学 ●一般社団法人産業環境管理協会 ●京都市産業技術研究所 ●金沢工業大学 ●名古屋工業大学 ●秋田県立大学 ●株式会社昭和丸筒/昭和プロダクツ株式会社 ●利昌工業株式会社 ●株式会社イノアックコーポレーション ●キョーラク株式会社 ●三和化工株式会社 ●ダイキョーニシカワ株式会社 ●マクセル株式会社 ●株式会社デンソー ●トヨタ紡繊株式会社 ●アイシン精機株式会社 ●トヨタカスタマイジング&ディベロップメント株式会社 ●東京大学 ●産業技術総合研究所 ●トヨタ自動車東日本株式会社 ●宇部興産株式会社




鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使



協力(敬称略)

環境省 〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館 TEL 03-3581-3351



※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。   



ZIPANG-3 TOKIO 2020

2020年東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、神社仏閣、祭礼、伝統芸能、風習、匠の技の美、世界遺産、日本遺産、国宝等サイトを通じて平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

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