はじめに 記事をお届けするに当たり、先の北海道における地震災害、関西地方ならびに中国四国・九州地方における大雨・地震災害で未だ行方不明、並びに亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。
水と芸能を司どる天女 弁才天信仰の聖地 竹生島・宝厳寺
竹生島「宝厳寺」
竹生島に上陸し、165段の石段を登ると見えてくる大きな建物が宝厳寺です。
ご本尊は弁才天で、江ノ島、厳島とともに三弁才天と呼ばれています。
また、宝厳寺観音堂は西国33所観音霊場の30番目の札所として今も多くの方が訪れます。
宝厳寺のいわれ
すべては、天照皇大神のお告げから
竹生島宝厳寺は、神亀元年(724年)聖武天皇が、夢枕に立った天照皇大神より「江州の湖中に小島がある。その島は弁才天の聖地であるから、寺院を建立せよ。すれば、国家泰平、五穀豊穣、万民豊楽となるであろう」というお告げを受け、僧行基を勅使としてつかわし、堂塔を開基させたのが始まりです。
宝厳寺宝物 弘法大師・空海請来目録
行基は、早速弁才天像(当山では大弁才天と呼ぶ)をご本尊として本堂に安置。翌年には観音堂建立を発案しました。後年、その遺志を継いだ浅井の大領が千手千眼観世音菩薩像を安置しました。
それ以来、天皇のご行幸が続き、また伝教大師、弘法大師なども来島、修業されたと伝えられています。
太閤秀吉画
羽柴秀吉 書置
(長浜城主として活躍)羽柴の姓は、織田信長の家臣団の中で有力な武将であった丹羽長秀の「羽」と柴田勝家の「柴」をもらいうけ羽柴と命名。その後、1586年に正親町天皇(おおぎまちてんのう)から豊臣という姓を賜り、豊臣秀吉に改名。
当山は、豊臣秀吉との関係も強く、多くの書状、多くの宝物が寄贈されています。慶長七年(1602年)には、太閤の遺命により、秀頼が豊国廟より桃山時代の代表的遺稿である観音堂や唐門などを移築させています。
全国数多くの信者の強い要望
明治時代、この島は大きく変化し、当山より都久夫須麻神社(竹生島神社)が分かれました。
古来、現在の神社本殿を当山は本堂とし、本尊大弁才天を安置しておりましたが、明治元年(1868年)に発布された『神仏分離令』とそれに起因して過激化した「廃仏毀釈」運動の影響を受け、明治4年、大津県庁より、当山を廃寺とし神社に改めよという命令が下りました。
しかしながら、全国数多くの信者の強い要望により廃寺は免れ、本堂の建物のみを神社に引き渡すこととなりました。
本堂のないままに仮安置の大弁才天でしたが、昭和17年、現在の本堂が再建されました。
神秘とロマンがいっぱいの神を斎く島
月も日も波間に浮かぶ竹生島 船に宝をつむ心地して
本尊大弁才天は、日本三弁才天の一つとして、観世音菩薩は西国三十三ヶ所観音霊場の第三十番札所として参拝の方々の姿が絶えず、その詠歌の声が響いています。
古くは平経正が琵琶をひいて戦勝を祈願し、謡曲『竹生島』など数多くの音曲にも、この島の美しさがたたえられています。
いまもなお、神秘とロマンがいっぱいに秘められています。
宝厳寺探訪
竹生島宝厳寺には、国宝「唐門」や「法華経序品(じょほん)」※、重要文化財である「観音堂」「石造五重塔」など、見どころがたくさんあります。ここでは、その一部をご紹介いたします。
※「法華経序品」…現在は奈良国立博物館に寄託
竹生島 宝厳寺探訪の詳細は次号にてご紹介いたします。
「竹生島」周辺の見どころ
奥びわ湖パークウェイの桜・菅浦港
奧琵琶湖パークウェイの桜並木を抜けると竹生島は、もう手を伸ばせば届く位置にみえる。
春
約18.8kmのドライブウェイに樹齢25年から30年の桜が約4,000本咲き乱れます。
4月の見頃には花見客で賑わいます。沿線には自然歩道もあり、ハイキングも楽しめる格好の場所です。車から眺める奥琵琶湖と竹生島特有の自然美を楽しむのはもちろん、つづら尾崎展望台から見渡す眺望は琵琶湖の4分の1を見渡すことが出来、その眺めは最高です。
またこの展望台には「どうぶつの森」もあり、子どもたちもたっぷり遊べます。
秋
大浦から菅浦をへて岩熊に至る全長18.8kmの道が「奥琵琶湖パークウェイ」は、琵琶湖北岸を走る快適なドライブコースです。紅葉と琵琶湖に浮かぶ竹生島・エリ漁などの風景が楽しめます。
ブラジルから帰った木之本の高橋氏に案内され50年ほど前に訪ねた折には桜はほとんどなく、木の本からマキノに抜ける琵琶湖の北岸には見事な桜のトンネルができていたのを懐かしく思い出しました。ぜひ北岸へも訪ねてみて下さい。古木となってきっと見事に花開いていると思います。小生の記憶ではトンネルを抜けて暫く行った辺りだったと・・・古い記憶でトンネルはなかったかもしれません。ただ、現地には茶店が一軒あったように思います。
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」の明和町観光大使
協力(順不同・敬称略)
竹生島 宝厳寺
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