はじめに 記事をお届けするに当たり、このたび関東地域を直撃した、強烈な台風15 号による被害は特に炎天下、長期間の停電復旧の遅れで、亡くなられた方々を始め、多岐に亘って被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。
高山の四季 宮川に架かる 紅い中橋 春夏秋冬 色々な顔を 見せてくれます
飛騨 春の高山
飛騨 夏の高山
飛騨 秋の高山
飛騨 冬の高山
秋の高山祭 宵祭
高山祭
16世紀後半から17世紀が起源とされる高山祭は、春の「山王祭」と秋の「八幡祭」があります。
秋の高山祭(八幡祭)とは
高山祭とは、春の「山王祭(さんのうまつり)」と秋の「八幡祭(はちまんまつり)」、二つの祭をさす総称で、16世紀後半から17世紀の発祥とされています。幾多の変遷を経ながらも、江戸時代の面影を残す伝統行事として、今日まで受け継がれてきました。
このうち、高山を秋の彩りで染める「八幡祭」は、旧高山城下町北半分の氏神様である櫻山八幡宮の例祭です。毎年10月9日・10日になると、安川通りの北側に11台の屋台が登場。屋台が町を巡る曳き廻しや布袋台のからくり奉納などの伝統的な祭行事が楽しめます。
開催日
令和元年10月9日水曜日、10月10日木曜日
開催時間
終日開催
伝統を受け継ぐ祭行事の見どころ
御神幸(祭行列)
屋台曳き揃え
屋台曳き廻し
からくり奉納
宵祭
宵祭は、9日午後6時頃から午後9時頃まで。
八幡宮表参道を出発し、下二之町と下三之町の2手に分かれ、安川通り、下一之町へ。
城下町高山の歴史的風致について
秋の上三之町「伝統的建造物群保存地区」
近世に形成された城下町高山には、商家群や東山寺院群などに歴史的建造物が多く残っています。イ)またそれらの建造物の周辺も、高山市の景観保存条例による景観保存区域や、ロ) 景観法に定める景観重点区域に指定されるなど、城下町高山全体を城下町の歴史と伝統を持つ区域としています。
上記 2つの重要伝統的建造物群保存地区内は共に高山市伝統的建造物群保存地区保存条例により規制されていますが、更に重要伝統的建造物群保存地区の外側でも市街地景観保存条例により景観保存地区を定めて緩やかな規制を加えているのです。
詳述すると、城下町の中には2ヶ所の重要伝統的建造物群保存地区があり、その内、重要文化財(建造物)4 件、県重要文化財(建造物)4 件、市指定有形文化財(建造物)11 件、登録有形文化財(建造物)5件が存在します。
天正 16 年(1588)から国主金森氏は城下町の形成に着手し、城に近い方から一番町、二番町、三番町と番号を付けて商人町を形成したのですが、その一番町と二番町の一部が戦時中の火除け地として道路幅員が拡張されました。二番町と三番町は、400 年前の道路幅、形態のままであり、その筋に商家群が伝統様式で残っています。
人々の活動は、江戸時代においては、上方と江戸文化が藩主の金森氏や、江戸より来た郡代などからもたらされ、上品上質の有形、無形の文化が発達して現在に伝承されました。その伝統は現在に受け継がれ、飾り物、年中行事、民俗行事、秋葉様信仰、七夕行事、句会など様々な文化活動が城下町高山の町並み、東山寺院群、周辺市街地で行われています。
この高山市の魅力は何と言っても、歴史を重ねた本物が生きている町。長年に亘って磨き抜かれれた市民の美意識が伝承されているのです。
例えば…
伝統的な生活感が残る横丁や河川沿いの道路、遊歩道など良質な景観を保持している町並みの中での活動があります。下二之町町並保存地区※の例を挙げると、餅屋では、正月のお鏡モチ、笹ダンゴ、オケソクを扱い、笹ダンゴは誠にうまく、午前 10 時までには完売になるといわれす。
骨董屋は本来馴染みの客と、飛び込みの観光客が相手なのですが、ほとんどは馴染みの客なのです。「ゲテモノ」といって、旧所有者の歴史と、そのモノの「民藝」としての芸術性を楽しむのだといわれます。
交通混雑時もアクセスしやすいこの町は、今日も馴染みの市民が訪れています。
城下町高山は、全体的に歴史的建造物が多く残りここに住む人たちは誇り高く、歴史文化の束縛を心地良く受け止め、城下町全体でのまとまった町並保存、景観保存に骨惜しみ等ありません。当に日常生活と良好市街地景観が極く当たり前に一体化しています。これが「城下町高山の歴史的風致」としての揺るぎなき伝統的ポリシーとなりました。
※下二之町町並保存地区とは
夏の下二之町大新町「日下部民藝館」
旧高山城下町の北半に位置するこの地区は、江戸時代以来の城下町地域と越中街道筋に残る町並みです。近代までに成熟した木工技術で建てられた質の高い町家が、明治から昭和にかけての時代差を反映しながら、通りに面して建ち並んでいます。桜山八幡宮の氏子である当地区の人々は、祭屋台を護持する屋台組を中心に強い結束を保ち、それが現在の町並保存の原動力となっているのです。
参考
「秋の高山祭」について詳しい情報は、下記のリンク記事をご覧ください
ZIPANG TOKIO 2020「秋の高山祭 ユネスコ無形文化遺産 紅葉の始まりとともに【開幕】」
ZIPANG-2 TOKIO 2020 ~飛騨に秋の訪れを告げる~「秋の高山祭(八幡祭)の始まり」
鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
協力(敬称略)
高山市役所 〒506-8555 岐阜県高山市花岡町2丁目18番地 電話:0577-32-3333
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